なかはられいこ・岐阜県岐阜市/「川柳展望」所属
なかはられいこ 選
佳作 |
下心 ポイント制になっている |
青森県 |
濱山哲也 |
佳作 |
靴下の穴からそっと忍び込む |
香川県 |
佐々木ええ一 |
佳作 |
下流まで好きに遊んできた雲ね |
北海道 |
澤野優美子 |
佳作 |
下味をつけて私をまろやかに |
愛媛県 |
吉松澄子 |
佳作 |
軒下の親子に違う雨の音 |
栃木県 |
荻原鹿声 |
佳作 |
昨日から落下している土踏まず |
愛媛県 |
井上 せい子 |
佳作 |
さくらさくら下半身から煮くずれる |
福岡県 |
柴田美都 |
佳作 |
ジャンケンに勝って天下を取るつもり |
北海道 |
酒井麗水 |
佳作 |
落下注意さくらもみじになるところ |
福岡県 |
柴田美都 |
佳作 |
皮下脂肪ですかアワダチ草ですか |
福岡県 |
柴田美都 |
佳作 |
地下街へ銀の鱗をつけたまま |
愛媛県 |
井上 せい子 |
佳作 |
あれ以来三歩下がっている夫 |
福島県 |
浦井千代子 |
佳作 |
降りてから下車した駅を確かめる |
青森県 |
田鎖晴天 |
佳作 |
下腹部は人の物ではありません |
青森県 |
前輝 |
佳作 |
風下で噂が絡み合っている |
福島県 |
江尻麦秋 |
佳作 |
品の無いそこも私の部位の筈 |
青森県 |
如月烏兎羽 |
佳作 |
この坂を下ると地動説に着く |
和歌山県 |
田畑 宏 |
佳作 |
行くさきを決めると落下する林檎 |
埼玉県 |
戸田美佐緒 |
佳作 |
なんとなく下半分は雪女 |
大阪府 |
宮本きゅういち |
佳作 |
「元気ですか」といつも聞かれる腋の下 |
香川県 |
佐々木ええ一 |
佳作 |
後ろ手にくくられにゆく木下闇 |
京都府 |
内田真理子 |
佳作 |
くさかんむりの下で深入りしてしまう |
香川県 |
小野善江 |
佳作 |
風下で天然記念物になる |
青森県 |
北里深雪 |
佳作 |
下旬より止まぬくしゃみや雪女 |
大阪府 |
宮本きゅういち |
佳作 |
さて「下巻」海の匂いにたどりつく |
京都府 |
内田真理子 |
佳作 |
下着干す一番高いとこに干す |
愛知県 |
村井勢津子 |
佳作 |
こんな空の下でそういうことを言う |
愛知県 |
宮川尚子 |
佳作 |
山積みの下の一体目を開ける |
宮城県 |
広瀬ちえみ |
佳作 |
途中下車すると風船しぼみそう |
山形県 |
舟山智恵 |
佳作 |
とりあえずランクを下げてみるか婚 |
青森県 |
小田原千秋 |
佳作 |
下を見ていたら泉になってきた |
愛知県 |
川崎敏明 |
佳作 |
下見した穴へ恋人連れてゆく |
滋賀県 |
遠山あきら |
佳作 |
待ちましょう下の方から咲いてくる |
滋賀県 |
遠山あきら |
佳作 |
下半身は水の時代を漂うて |
和歌山県 |
木本朱夏 |
佳作 |
下にある手を引き抜けば鳥の声 |
愛媛県 |
井上 せい子 |
佳作 |
拳骨をつくる誰にも気付かれず |
青森県 |
堤 文月 |
佳作 |
青空の芯をつまんで下りてゆく |
和歌山県 |
田畑 宏 |
佳作 |
引力に従いレベル下がってる |
青森県 |
小野五郎 |
佳作 |
基準値をやや下回る雪女 |
大阪府 |
宮本きゅういち |
佳作 |
食べごろの明日は漬物石の下 |
埼玉県 |
南野耕平 |
佳作 |
ことばより下かといっていることば |
愛媛県 |
原田否可立 |
佳作 |
下向いて上を向いたら冬になってた |
愛知県 |
柳圭 |
佳作 |
バターが溶ける目尻が下がる定年後 |
長野県 |
丸山健三 |
佳作 |
息子にはちゃんと下味つけておく |
静岡県 |
米山明日歌 |
|
|
|
|
秀逸1 |
垂れ下がる乳房をとくとご覧あれ |
青森県 |
北山まみどり |
秀逸2 |
誤作動があって貴男が下にいる |
青森県 |
堤 文月 |
秀逸3 |
かさぶたの下に新作落語かな |
愛媛県 |
原田否可立 |
秀逸4 |
下線引く忘れられない人になる |
青森県 |
渡邊こあき |
秀逸5 |
堕ちてゆく途中はぎざぎざのぴんく |
青森県 |
吉田州花 |
|
|
|
|
特選 |
お帰りなさいと便器の蓋が開く |
青森県 |
高瀬霜石 |