【7点句】 | ||
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(秀)由紀子・勝利(佳)ちえみ | ||
妹は岸辺の花を描く 白く | 城後 朱美 | 福岡県 |
【6点句】 | ||
(特)政二(佳)むさし | ||
ここですと言えない岸もあるのです | 坂井 冬子 | 新潟県 |
(特)むさし(佳)政二 | ||
気がつけば岸辺が足を咥えてる | 藤田 めぐみ | 東京都 |
(秀)由紀子ちえみ(佳) | ||
饅頭を山ほど積んだ向こう岸 | 木田 さらん | 兵庫県 |
(秀)ちえみ(佳)政二・れいこ・むさし | ||
岸壁に乗りあげている非常口 | 小野 五郎 | 青森県 |
(秀)勝利(佳)由紀子・ちえみ・むさし | ||
対岸で投げあっている生卵 | 中西 亜 | 愛媛県 |
【5点句】 | ||
(特)由紀子 | ||
ライオンが捨てられている花の岸 | 小池 正博 | 大阪府 |
(特)勝利 | ||
どの岸で拾われようか迷う桃 | 高橋 星湖 | 青森県 |
(秀)むさし(佳)政二・れいこ | ||
ゆっくりと岸田今日子を開けてみる | 榊 陽子 | 兵庫県 |
(秀)れいこ(佳)由紀子・ちえみ | ||
一分はきっとずれてる向こう岸 | ひとり 静 | 奈良県 |
(秀)政二(佳)れいこ・むさし | ||
岸らしい岸になるまで喋らない | 瀧村 小奈生 | 愛知県 |
(秀)政二(佳)由紀子・むさし | ||
両方が集まってくる夜の岸 | 泉 明日香 | 東京都 |
【4点句】 | ||
(秀)勝利(佳)由紀子 | ||
向こう岸へ行ってもウロコはつけておく | 渡辺 花子 | 滋賀県 |
(秀)政二(佳)ちえみ | ||
岸の意見もたまには入れて下さいね | 天谷 由紀子 | 福井県 |
(秀)むさし(佳)由紀子 | ||
くすり屋の岸でギザギザみつけたよ | 木暮 健一 | 北海道 |
(秀)勝利(佳)むさし | ||
鍵盤を敲いてわたる向こう岸 | 内田 真理子 | 京都府 |
(秀)勝利(佳)ちえみ | ||
表情筋鍛えて臨む崖っぷち | 熊谷 冬鼓 | 青森県 |
(秀)むさし(佳)れいこ | ||
海馬の右岸に空母を侍らせよ | 板垣 孝志 | 奈良県 |
(秀)れいこ(佳)ちえみ | ||
岸は今水母や空母が浮いている | 丸山 進 | 愛知県 |
(秀)むさし(佳)勝利 | ||
掌を入れて沼の殺意を確かめる | 岩淵 黙人 | 青森県 |
(佳)政二・れいこ・ちえみ・むさし | ||
水際の辺りが痒いのです かしこ | 奈良 一艘 | 青森県 |
(佳)れいこ・ちえみ・勝利・むさし | ||
岸壁にバンドエイドを貼りに行く | 安藤 なみ | 愛知県 |
【3点句】 | ||
(秀)由紀子 | ||
前髪プッツン 海岸線を創る | 進藤 一車 | 北海道 |
(秀)政二 | ||
岸一本担いで父がやってくる | 守田 啓子 | 青森県 |
(秀)むさし | ||
リアス式海岸ですってエッチね | 飯島 章友 | 東京都 |
(秀)ちえみ | ||
セロリ噛む透明な波待ちながら | 須藤 しんのすけ | 青森県 |
(秀)由紀子 | ||
もったいなくて向こう岸までモンローウォーク | 渡辺 花子 | 滋賀県 |
(秀)ちえみ | ||
希望という希望が岸に繋がれる | 井上 せい子 | 愛媛県 |
(秀)れいこ | ||
引っ張ると海岸線がほどけおり | 守田 啓子 | 青森県 |
(秀)由紀子 | ||
彼の岸へ並べるうさぎまだ足りず | 里村 光子 | 青森県 |
(佳)政二・れいこ・由紀子 | ||
たて横ななめどこを足しても岸になる | 吉松 澄子 | 愛媛県 |
(佳)れいこ・由紀子・むさし | ||
一人分の岸を空けてください | 須川 柊子 | 宮城県 |
(佳)れいこ・勝利・むさし | ||
夕焼けにくぐらせてから捌く岸 | 中西 亜 | 愛媛県 |
(佳)政二・れいこ・むさし | ||
岸でしたたぶん最後に触れたのは | 久保田 紺 | 大阪府 |
(佳)れいこ・ちえみ・むさし | ||
ニッポンの岸は豆腐で出来ている | 木本 朱夏 | 和歌山県 |
(佳)由紀子・ちえみ・むさし | ||
コンクリートの岸の激しいものわすれ | 井上 せい子 | 愛媛県 |
(佳)政二・れいこ・むさし | ||
近付けば岸はゆっくり逃げて行く | 興津 幸代 | 長野県 |
(佳)政二・れいこ・ちえみ | ||
岸という岸に説得されている | ひとり 静 | 奈良県 |
(佳)政二・由紀子・勝利 | ||
岸辺から少々遠い桃の位置 | 今村 美根子 | 愛知県 |
【2点句】 | ||
(佳)政二・れいこ | ||
あやふやな海岸線をもつからだ | 瀧村 小奈生 | 愛知県 |
(佳)ちえみ・勝利 | ||
流れ着く椰子の実のような核弾頭のような | 浪越 靖政 | 北海道 |
(佳)れいこ・由紀子 | ||
それぞれの岸が五本の指にある | 中野 敦子 | 福島県 |
(佳)由紀子・勝利 | ||
人見知りする対岸の童歌 | 潮田 春雄 | 千葉県 |
(佳)政二・れいこ | ||
端っこが好きで岸辺になりました | 徳長 怜 | 徳島県 |
(佳)由紀子・むさし | ||
この岸を通って行きましたゴジラ | 松木 秀 | 北海道 |
(佳)ちえみ・勝利 | ||
文庫本閉じて重なりあう両岸 | 田畑 宏 | 和歌山県 |
(佳)れいこ・由紀子 | ||
わたくしの足跡だけにする岸辺 | 米山 明日歌 | 静岡県 |
(佳)れいこ・由紀子 | ||
取ったって怒られそうにない岸だ | 石橋 芳山 | 島根県 |
(佳)れいこ・むさし | ||
好きに生きればええがなと岸濡れる | 伊藤 こうか | 東京都 |
(佳)れいこ・由紀子 | ||
フライパンのふちから落ちる向う岸 | 野口 三代子 | 愛媛県 |
(佳)政二・勝利 | ||
海岸線集めて月の首飾り | 吉原 信子 | 岡山県 |
(佳)れいこ・由紀子 | ||
岸に着くまでに座ぶとん並べおり | 伊藤 寿子 | 北海道 |
(佳)れいこ・むさし | ||
青汁をせっせと飲んで岸になる | 豊澤 かな江 | 青森県 |
(佳)れいこ・ちえみ | ||
同郷のよしみですから根岸まで | 高橋 こう子 | 愛媛県 |
(佳)ちえみ・むさし | ||
叫ばれた言葉が岸に流れ着く | 山口 亜都子 | 三重県 |
(佳)政二・むさし | ||
一度だけ護岸になったことがある | 小野 五郎 | 青森県 |
(佳)政二・むさし | ||
終電の後は男の長い岸 | 坂本 勝子 | 青森県 |
(佳)由紀子・勝利 | ||
母の居る岸に大きな耳つける | 桑名 知華子 | 高知県 |
(佳)れいこ・由紀子 | ||
岸になるまでを話してくれますか | 坂井 冬子 | 新潟県 |
(佳)れいこ・ちえみ | ||
振り向けば自由の女神とぼくの岸 | ひ ら く | 青森県 |
(佳)政二・勝利 | ||
岸辺で揉める白桃に性がない | 澤野 優美子 | 北海道 |
(佳)れいこ・むさし | ||
もうひとつの貌が岸辺に棲んでいる | 藏内 明子 | 岡山県 |
(佳)政二・れいこ | ||
出入りの自由な岸をお貸しする | 木暮 健一 | 北海道 |
(佳)政二・勝利 | ||
笹舟が岸のあたりを離れない | 竹内 歌子 | 滋賀県 |
(佳)ちえみ・勝利 | ||
「ご臨終です」「ひょっとしてボクですか」 | 高瀬 霜石 | 青森県 |
(佳)れいこ・ちえみ | ||
対岸に夫の布団敷いておく | 浮 千草 | 宮城県 |
(佳)れいこ・むさし | ||
忘れたいことが岸から顔を出す | 久保田 紺 | 大阪府 |
(佳)ちえみ・勝利 | ||
共犯のズボンが岸にひっかかる | 松田 俊彦 | 京都府 |
(佳)政二・由紀子 | ||
素うどんを食べて明るい岸になろ | 中野 敦子 | 福島県 |
(佳)政二・むさし | ||
水たまり飛べた少年岸になる | 丸山 空木 | 長野県 |
(佳)ちえみ・勝利 | ||
切り岸に置いて来たのはパンの耳 | 門田 澄江 | 愛媛県 |
(佳)れいこ・勝利 | ||
たくさんを捨てて岸辺にたどり着く | ま き こ | 青森県 |
(佳)ちえみ・むさし | ||
この世の岸に引っ掛かかってる紙オムツ | 三浦 蒼鬼 | 青森県 |
(佳)政二・れいこ | ||
父は足濡らして沖を見つめていた | 八上 桐子 | 兵庫県 |
(佳)由紀子・むさし | ||
こんにゃくを撃ぎやさしい岸にする | 畑 佳余子 | 岡山県 |
(佳)れいこ・由紀子 | ||
みずぎわの冷たいほうに立っている | ながた まみ | 愛知県 |
(佳)由紀子・ちえみ | ||
岸を離れたら新婚気分だね | 遠山 あきら | 滋賀県 |
(佳)政二・由紀子 | ||
ゆらゆらと岸が歩いてきてしまう | 廣田 千恵子 | 愛知県 |
(佳)れいこ・ちえみ | ||
圏外になった岸へと書くメール | 廣田 千恵子 | 愛知県 |
(佳)ちえみ・勝利 | ||
土用波ふいに目隠しはずされる | 笹田 かなえ | 青森県 |
(佳)政二・むさし | ||
岸見えてふっと油断をしてしまう | 山之内 さち枝 | 愛媛県 |
(佳)れいこ・勝利 | ||
あなたは岸へ 中州に春を置いたまま | 滋野 さち | 青森県 |
(佳)由紀子・勝利 | ||
こっちの岸でだばだばだあと生きていく | 三上 玉夫 | 青森県 |
(佳)政二・むさし | ||
ゆっくりとあなたの岸を這い上がる | 相田 みちる | 山形県 |
(佳)政二・むさし | ||
対岸で踊る骸は ぼくだろう | 佐藤 允昭 | 青森県 |
【1点句】 | ||
(佳)由紀子 | ||
軍靴を脱がせてみれば岸である | 榊 陽子 | 兵庫県 |
(佳)勝利 | ||
傷ついた岸空かたむけたまま走る | 近藤 朋子 | 岡山県 |
(佳)ちえみ | ||
塩味がついて海岸から帰る | 遠山 あきら | 滋賀県 |
(佳)ちえみ | ||
ポリープは良性岸辺から叫ぶ | 福力 明良 | 岡山県 |
(佳)政二 | ||
しがみつく小さな岸を父がくれ | 前田 厚兵 | 青森県 |
(佳)勝利 | ||
T シャツの岸辺の底の焦げの跡 | 奈良 一艘 | 青森県 |
(佳)むさし | ||
着岸が出来ぬ強制収容所 | 板垣 孝志 | 奈良県 |
(佳)勝利 | ||
銀漢の岸から届く助け舟 | 近藤 朋子 | 岡山県 |
(佳)政二 | ||
漂流の果てに茶の間という岸辺 | 渡辺 フミ子 | 福島県 |
(佳)ちえみ | ||
お経は全部覚えましたよ彼岸花 | 天谷 由紀子 | 福井県 |
(佳)勝利 | ||
岸から戻るナルシスの痩せた影 | 谷沢 けい子 | 新潟県 |
(佳)政二 | ||
見ているよ空の岸辺に腰かけて | 徳長 怜 | 徳島県 |
(佳)むさし | ||
テーブルの向こう岸から銀河系 | ひ ら く | 青森県 |
(佳)由紀子 | ||
撫子は叔母さま水辺ものがたり | 高橋 こう子 | 愛媛県 |
(佳)勝利 | ||
びっしりと岸に張り付く半魚人 | 石橋 芳山 | 島根県 |
(佳)政二 | ||
君のいる岸に片足掛けている | 谷口 文 | 京都府 |
(佳)ちえみ | ||
対岸に居てシャックリが止まらない | 三浦 蒼鬼 | 青森県 |
(佳)由紀子 | ||
向こう岸へは行かない父のバタフライ | 渡辺 花子 | 滋賀県 |
(佳)勝利 | ||
井の中の波打ち際の絶対零度 | きさらぎ 彼句吾 | 青森県 |
(佳)むさし | ||
青写真わたしの岸が消されてる | ひ と は | 青森県 |
(佳)ちえみ | ||
暑中見舞いが向こう岸から今きたよ | 桑名 正雄 | 高知県 |
(佳)政二 | ||
彼岸はない 今かたわらの手を握る | 藤田 めぐみ | 東京都 |
(佳)政二 | ||
冬の岸答案用紙流れ着く | 近藤 朋子 | 岡山県 |
(佳)由紀子 | ||
切岸にタコも兎も来て坐る | 山本 美枝 | 岡山県 |
(佳)ちえみ | ||
岸に着くじゃが芋の詰め放題よ | 南山 藤花 | 青森県 |
(佳)勝利 | ||
震災の子が散ってゆく向こう岸 | 太田 尚介 | 青森県 |
(佳)むさし | ||
頑なに岸にあがった舟でいる | 谷口 文 | 京都府 |
(佳)由紀子 | ||
線分ABの中ほどに此岸 | 笹田 しま | 神奈川県 |
(佳)政二 | ||
まだ岸が起きて来ないの午後三時 | 畑 佳余子 | 岡山県 |
(佳)ちえみ | ||
彼岸花咲いた 本日も親不孝 | 高瀬 霜石 | 青森県 |
(佳)れいこ | ||
あいまいな岸に村史とにんにく炒め | 高橋 こう子 | 愛媛県 |
(佳)むさし | ||
おーいおーい誰の岸にもなれなくて | 斎藤 早苗 | 青森県 |
(佳)勝利 | ||
五年以前の卆頭婆は撤去してる岸 | 松田 俊彦 | 京都府 |
(佳)政二 | ||
父と子の静かになってゆく岸辺 | 街中 悠 | 大阪府 |
(佳)由紀子 | ||
岸までは遠く7×8の途中 | 滋野 さち | 青森県 |
(佳)政二 | ||
彼岸に片足 此岸に片足 故里が見える | 普川 素床 | 千葉県 |
(佳)勝利 | ||
岸辺の花もあなたも夢ね オフェーリア | 浮 千草 | 宮城県 |
(佳)ちえみ | ||
機嫌よく送り出される向こう岸 | 渡邊 こあき | 青森県 |
(佳)由紀子 | ||
ほら あれが 奴隷海岸です 鰯 | 板垣 孝志 | 奈良県 |
(佳)れいこ | ||
しあわせな岸です誰も待ちません | 八上 桐子 | 兵庫県 |
(佳)政二 | ||
途中下車したのは岸が呼んだから | 河内谷 恵 | 兵庫県 |
(佳)勝利 | ||
片岸のゴジラに翳す紋所 | 岩根 彰子 | 京都府 |
(佳)政二 | ||
寝転べば父の匂いのする護岸 | 大石 一粋 | 秋田県 |
(佳)勝利 | ||
岸を見て後ろ後ろに漕ぐ未来 | 藤田 めぐみ | 東京都 |
(佳)ちえみ | ||
川岸に天地無用のダンボール | 鈴木 良二 | 埼玉県 |
(佳)むさし | ||
のらりくらりと切り取り線になる浜辺 | 笹田 かなえ | 青森県 |
(佳)勝利 | ||
忘却や岸で泣いてるハーモニカ | 三浦 昌子 | 宮城県 |
(佳)由紀子 | ||
岸で焼く着物一式おむつ一束 | 重森 恒雄 | 滋賀県 |
(佳)むさし | ||
人影も矢じるしもない岸でした | 松田 俊彦 | 京都府 |
(佳)勝利 | ||
一本の葦ふたたびの岸に群れ | 渡辺 フミ子 | 福島県 |
(佳)ちえみ | ||
裏面は物の怪たちの遊ぶ岸 | 悠 とし子 | 北海道 |
(佳)勝利 | ||
石投げる船が方向変えるまで | 久場 征子 | 富山県 |
(佳)勝利 | ||
修羅のがれ逃がれホタルの岸づたい | 藤村 容子 | 石川県 |
(佳)由紀子 | ||
母の岸紙フーセンをついている | 柳 圭 | 愛知県 |
(佳)れいこ | ||
川岸を先に見たのはわたし | 小田 綱 | 宮城県 |
(佳)政二 | ||
岸壁を拭いてあなたに話すこと | 横山 キミヱ | 青森県 |
(佳)ちえみ | ||
向こう岸は歌を楽しむキリギス | 香田 龍馬 | 青森県 |
(佳)むさし | ||
日が落ちて岸へ行くしかない二人 | 竹井 紫乙 | 大阪府 |
(佳)勝利 | ||
ぶくぶくあぶく水際(みぎわ)の恋はフェルマータ | 内田 真理子 | 京都府 |
(佳)れいこ | ||
海岸で批判されてるゴミである | 成田 勲 | 青森県 |
(佳)れいこ | ||
音のない夕暮れの岸父といる | 街中 悠 | 大阪府 |
(佳)政二 | ||
だとしてもそこの岸には上がらない | 須川 柊子 | 宮城県 |
(佳)政二 | ||
岸壁の母のようだわ焦げてるわ | ひとり 静 | 奈良県 |
(佳)由紀子 | ||
正当防衛の岸がクシャミした | やまもと じろう | 東京都 |
(佳)勝利 | ||
接岸をしようと挑む藁のくず | 香田 龍馬 | 青森県 |
(佳)ちえみ | ||
崖っぷちですかあなたも薄笑い | 斎藤 早苗 | 青森県 |
(佳)むさし | ||
両岸に手を出す茶碗飛んでくる | 原田 順子 | 神奈川県 |
(佳)勝利 | ||
この岸を辿れば銀河始発駅 | 則田 椿 | 青森県 |
(佳)ちえみ | ||
つり糸を垂れて放電しています | 濱山 哲也 | 青森県 |
(佳)ちえみ | ||
逃れ出て目指す岸にも花は咲く | 石澤 はる子 | 青森県 |
(佳)政二 | ||
岸壁で笑い転げている朝日 | は る ひ | 岩手県 |
(佳)れいこ | ||
進化中岸をのぼっているところ | 斎藤 早苗 | 青森県 |
(佳)由紀子 | ||
岸までは人間くさい足跡だ | 山之内 さち枝 | 愛媛県 |
(佳)むさし | ||
桟橋がカルテの裏にありそうだ | 三浦 敬光 | 青森県 |
(佳)むさし | ||
対岸へごろりごろりと行きますか | 小野 五郎 | 青森県 |
(佳)勝利 | ||
一億のいのちに岸のうすっぺら | 原田 順子 | 神奈川県 |
(佳)れいこ | ||
まぼろしの岸がときどき声を出す | 木暮 健一 | 北海道 |
(佳)由紀子 | ||
岸に雨馬鹿馬鹿馬鹿と横殴り | 三浦 昌子 | 宮城県 |
(佳)ちえみ | ||
夕闇が迫る岸辺で待っている | 渡邊 こあき | 青森県 |
(佳)政二 | ||
人は船いつでも岸を恋しがる | 杉山 太郎 | 神奈川県 |
(佳)由紀子 | ||
右岸から左岸へ流す鼻薬 | 上原 稔 | 東京都 |
(佳)れいこ | ||
夕暮れのバスの流れて着く岸辺 | 重森 恒雄 | 滋賀県 |
(佳)むさし | ||
岸壁は松の廊下の先にある | 角田 古錐 | 青森県 |
(佳)政二 | ||
補助輪が取れないままで着く水辺 | きさらぎ 彼句吾 | 青森県 |
(佳)ちえみ | ||
灯台の落書はもう消えている | 久場 征子 | 富山県 |
(佳)勝利 | ||
最後尾が遠い彼岸へつづく列 | 浪越 靖政 | 北海道 |
(佳)ちえみ | ||
セシウムがもれなく岸についてくる | 松木 秀 | 北海道 |
(佳)由紀子 | ||
紅葉の岸をぞろりと鬼が行く | 小河 柳女 | 三重県 |
(佳)勝利 | ||
対岸へ斥候に出すヌートリア | 木下 草風 | 岡山県 |
(佳)由紀子 | ||
チチハハの岸から見てる日本海 | 中野 敦子 | 福島県 |
(佳)ちえみ | ||
着いた岸彼岸か此岸聞いてみる | 田崎 信 | 東京都 |
(佳)勝利 | ||
三つ編の少女をそっと置く岸辺 | 岸和田 喜世子 | 滋賀県 |
(佳)れいこ | ||
たましいがときほぐされてゆく岸辺 | 三輪 幸子 | 滋賀県 |
(佳)由紀子 | ||
滑っても撫でても君に岸がない | 丸山 進 | 愛知県 |
(佳)むさし | ||
言い訳を拒んだままで父の岸 | 平井 美智子 | 大阪府 |
(佳)ちえみ | ||
対岸の火は消えましたあらかしこ | 山本 毅 | 愛媛県 |
(佳)由紀子 | ||
岸までをアブラカタブラ飛んでます | 木田 さらん | 兵庫県 |
(佳)勝利 | ||
約束の岸をおぼえている秋刀魚 | 宮崎 かおる | 岡山県 |
(佳)由紀子 | ||
ネバーギブアップ岸が泳いでくる | 普川 素床 | 千葉県 |
(佳)政二 | ||
此岸にはすべてがあって動けない | 竹井 紫乙 | 大阪府 |
(佳)むさし | ||
いくたびも君の言葉が流れ着く | 杉山 太郎 | 神奈川県 |
(佳)勝利 | ||
ブルースと流れ着く女の此岸 | 藤村 容子 | 石川県 |
(佳)れいこ | ||
岸ひとつあれば生きてはいけるけど | 河内谷 恵 | 兵庫県 |
佳作44 | ゆっくりとあなたの岸を這い上がる | 相田みちる | 山形県 |
佳作43 | 此岸にはすべてがあって動けない | 竹井 紫乙 | 大阪府 |
佳作42 | 岸辺から少々遠い桃の位置 | 今村美根子 | 愛知県 |
佳作41 | 終電の後は男の長い岸 | 坂本勝子 | 青森県 |
佳作40 | 対岸で踊る骸は ぼくだろう | 佐藤允昭 | 青森県 |
佳作39 | ゆらゆらと岸が歩いてきてしまう | 廣田千恵子 | 愛知県 |
佳作38 | 水たまり飛べた少年岸になる | 丸山空木 | 長野県 |
佳作37 | 補助輪が取れないままで着く水辺 | きさらぎ彼句吾 | 青森県 |
佳作36 | 近付けば岸はゆっくり逃げて行く | 興津幸代 | 長野県 |
佳作35 | 人は船いつでも岸を恋しがる | 杉山太郎 | 神奈川県 |
佳作34 | 岸見えてふっと油断をしてしまう | 山之内さち枝 | 愛媛県 |
佳作33 | 水際の辺りが痒いのです かしこ | 奈良一艘 | 青森県 |
佳作32 | 岸という岸に説得されている | ひとり静 | 奈良県 |
佳作31 | 岸壁で笑い転げている朝日 | はるひ | 岩手県 |
佳作30 | 素うどんを食べて明るい岸になろ | 中野敦子 | 福島県 |
佳作29 | うつくしく並ぶ彼岸の膝がしら | 小野 善江 | 高知県 |
佳作28 | 父は足濡らして沖を見つめていた | 八上桐子 | 兵庫県 |
佳作27 | 岸辺で揉める白桃に性がない | 澤野 優美子 | 北海道 |
佳作26 | 岸壁の母のようだわ焦げてるわ | ひとり静 | 奈良県 |
佳作25 | だとしてもそこの岸には上がらない | 須川 柊子 | 宮城県 |
佳作24 | 気がつけば岸辺が足を咥えてる | 藤田めぐみ | 東京都 |
佳作23 | 岸壁を拭いてあなたに話すこと | 横山キミヱ | 青森県 |
佳作22 | 岸壁に乗りあげている非常口 | 小野五郎 | 青森県 |
佳作21 | 海岸線集めて月の首飾り | 吉原信子 | 岡山県 |
佳作20 | たて横ななめどこを足しても岸になる | 吉松澄子 | 愛媛県 |
佳作19 | 一度だけ護岸になったことがある | 小野五郎 | 青森県 |
佳作18 | ゆっくりと岸田今日子を開けてみる | 榊陽子 | 兵庫県 |
佳作17 | 寝転べば父の匂いのする護岸 | 大石一粋 | 秋田県 |
佳作16 | 途中下車したのは岸が呼んだから | 河内谷恵 | 兵庫県 |
佳作15 | 彼岸に片足 此岸に片足 故里が見える | 普川素床 | 千葉県 |
佳作14 | 父と子の静かになってゆく岸辺 | 街中 悠 | 大阪府 |
佳作13 | 笹舟が岸のあたりを離れない | 竹内歌子 | 滋賀県 |
佳作12 | ある朝岸はちいさなへびを生みました | 内田真理子 | 京都府 |
佳作11 | まだ岸が起きて来ないの午後三時 | 畑佳余子 | 岡山県 |
佳作10 | 冬の岸答案用紙流れ着く | 近藤朋子 | 岡山県 |
佳作9 | 彼岸はない 今かたわらの手を握る | 藤田めぐみ | 東京都 |
佳作8 | 君のいる岸に片足掛けている | 谷口文 | 京都府 |
佳作7 | 端っこが好きで岸辺になりました | 徳長怜 | 徳島県 |
佳作6 | 見ているよ空の岸辺に腰かけて | 徳長怜 | 徳島県 |
佳作5 | 漂流の果てに茶の間という岸辺 | 渡辺フミ子 | 福島県 |
佳作4 | 出入りの自由な岸をお貸しする | 木暮健一 | 北海道 |
佳作3 | しがみつく小さな岸を父がくれ | 前田厚兵 | 青森県 |
佳作2 | あやふやな海岸線をもつからだ | 瀧村 小奈生 | 愛知県 |
佳作1 | 岸でしたたぶん最後に触れたのは | 久保田 紺 | 大阪府 |
秀逸5 | 両方が集まってくる夜の岸 | 泉 明日香 | 東京都 |
秀逸4 | 岸らしい岸になるまで喋らない | 瀧村 小奈生 | 愛知県 |
秀逸3 | 岸一本担いで父がやってくる | 守田啓子 | 青森県 |
秀逸2 | 流れ着くきれいなほうを上にして | ながた まみ | 愛知県 |
秀逸1 | 岸の意見もたまには入れて下さいね | 天谷由紀子 | 福井県 |
特選 | ここですと言えない岸もあるのです | 坂井冬子 | 新潟県 |
佳作44 | 岸ひとつあれば生きてはいけるけど | 河内 谷恵 | 兵庫県 |
佳作43 | 出入りの自由な岸をお貸しする | 木暮 健一 | 北海道 |
佳作42 | みずぎわの冷たいほうに立っている | ながた まみ | 愛知県 |
佳作41 | たましいがときほぐされてゆく岸辺 | 三輪 幸子 | 滋賀県 |
佳作40 | ゆっくりと岸田今日子を開けてみる | 榊 陽子 | 兵庫県 |
佳作39 | 近付けば岸はゆっくり逃げて行く | 興津 幸代 | 長野県 |
佳作38 | あなたは岸へ 中州に春を置いたまま | 滋野 さち | 青森県 |
佳作37 | 岸という岸に説得されている | ひとり 静 | 奈良県 |
佳作36 | 夕暮れのバスの流れて着く岸辺 | 重森 恒雄 | 滋賀県 |
佳作35 | もうひとつの貌が岸辺に棲んでいる | 藏内 明子 | 岡山県 |
佳作34 | まぼろしの岸がときどき声を出す | 木暮 健一 | 北海道 |
佳作33 | 忘れたいことが岸から顔を出す | 久保田 紺 | 大阪府 |
佳作32 | 圏外になった岸へと書くメール | 廣田 千恵子 | 愛知県 |
佳作31 | 進化中岸をのぼっているところ | 斎藤 早苗 | 青森県 |
佳作30 | 父は足濡らして沖を見つめていた | 八上 桐子 | 兵庫県 |
佳作29 | 水際の辺りが痒いのです かしこ | 奈良 一艘 | 青森県 |
佳作28 | 取ったって怒られそうにない岸だ | 石橋 芳山 | 島根県 |
佳作27 | 岸になるまでを話してくれますか | 坂井 冬子 | 新潟県 |
佳作26 | 岸らしい岸になるまで喋らない | 瀧村 小奈生 | 愛知県 |
佳作25 | 音のない夕暮れの岸父といる | 街中 悠 | 大阪府 |
佳作24 | 海岸で批判されてるゴミである | 成田 勲 | 青森県 |
佳作23 | 川岸を先に見たのはわたし | 小田 綱 | 宮城県 |
佳作22 | 一人分の岸を空けてください | 須川 柊子 | 宮城県 |
佳作21 | 海馬の右岸に空母を侍らせよ | 板垣 孝志 | 奈良県 |
佳作20 | 同郷のよしみですから根岸まで | 高橋 こう子 | 愛媛県 |
佳作19 | ニッポンの岸は豆腐で出来ている | 木本 朱夏 | 和歌山県 |
佳作18 | たくさんを捨てて岸辺にたどり着く | ま き こ | 青森県 |
佳作17 | フライパンのふちから落ちる向う岸 | 野口 三代子 | 愛媛県 |
佳作16 | しあわせな岸です誰も待ちません | 八上 桐子 | 兵庫県 |
佳作15 | 岸壁に乗りあげている非常口 | 小野 五郎 | 青森県 |
佳作14 | わたくしの足跡だけにする岸辺 | 米山 明日歌 | 静岡県 |
佳作13 | あいまいな岸に村史とにんにく炒め | 高橋 こう子 | 愛媛県 |
佳作12 | 端っこが好きで岸辺になりました | 徳長 怜 | 徳島県 |
佳作11 | 岸でしたたぶん最後に触れたのは | 久保田 紺 | 大阪府 |
佳作10 | 夕焼けにくぐらせてから捌く岸 | 中西 亜 | 愛媛県 |
佳作9 | それぞれの岸が五本の指にある | 中野 敦子 | 福島県 |
佳作8 | たて横ななめどこを足しても岸になる | 吉松 澄子 | 愛媛県 |
佳作7 | 好きに生きればええがなと岸濡れる | 伊藤 こうか | 東京都 |
佳作6 | 青汁をせっせと飲んで岸になる | 豊澤 かな江 | 青森県 |
佳作5 | 対岸に夫の布団敷いておく | 浮 千草 | 宮城県 |
佳作4 | 岸に着くまでに座ぶとん並べおり | 伊藤 寿子 | 北海道 |
佳作3 | 岸壁にバンドエイドを貼りに行く | 安藤 なみ | 愛知県 |
佳作2 | あやふやな海岸線をもつからだ | 瀧村 小奈生 | 愛知県 |
佳作1 | 振り向けば自由の女神とぼくの岸 | ひ ら く | 青森県 |
秀逸5 | 引っ張ると海岸線がほどけおり | 守田 啓子 | 青森県 |
秀逸4 | 岸は今水母や空母が浮いている | 丸山 進 | 愛知県 |
秀逸3 | 一分はきっとずれてる向こう岸 | ひとり 静 | 奈良県 |
秀逸2 | うつくしく並ぶ彼岸の膝がしら | 小野 善江 | 高知県 |
秀逸1 | 流れ着くきれいなほうを上にして | ながた まみ | 愛知県 |
特選 | ある朝岸はちいさなへびを生みました | 内田 真理子 | 京都府 |
佳作44 | こっちの岸でだばだばだあと生きていく | 三上玉夫 | 青森県 |
佳作43 | ネバーギブアップ岸が泳いでくる | 普川素床 | 千葉県 |
佳作42 | 岸までをアブラカタブラ飛んでます | 木田 さらん | 兵庫県 |
佳作41 | 滑っても撫でても君に岸がない | 丸山 進 | 愛知県 |
佳作40 | チチハハの岸から見てる日本海 | 中野敦子 | 福島県 |
佳作39 | コンクリートの岸の激しいものわすれ | 井上 せい子 | 愛媛県 |
佳作38 | 紅葉の岸をぞろりと鬼が行く | 小河柳女 | 三重県 |
佳作37 | 一分はきっとずれてる向こう岸 | ひとり静 | 奈良県 |
佳作36 | こんにゃくを撃ぎやさしい岸にする | 畑佳余子 | 岡山県 |
佳作35 | 右岸から左岸へ流す鼻薬 | 上原稔 | 東京都 |
佳作34 | 岸に雨馬鹿馬鹿馬鹿と横殴り | 三浦昌子 | 宮城県 |
佳作33 | 母の居る岸に大きな耳つける | 桑名知華子 | 高知県 |
佳作32 | 岸までは人間くさい足跡だ | 山之内さち枝 | 愛媛県 |
佳作31 | 岸に着くまでに座ぶとん並べおり | 伊藤寿子 | 北海道 |
佳作30 | 対岸で投げあっている生卵 | 中西亜 | 愛媛県 |
佳作29 | ある朝岸はちいさなへびを生みました | 内田真理子 | 京都府 |
佳作28 | 岸辺から少々遠い桃の位置 | 今村美根子 | 愛知県 |
佳作27 | 岸を離れたら新婚気分だね | 遠山あきら | 滋賀県 |
佳作26 | 正当防衛の岸がクシャミした | やまもとじろう | 東京都 |
佳作25 | 素うどんを食べて明るい岸になろ | 中野敦子 | 福島県 |
佳作24 | ゆらゆらと岸が歩いてきてしまう | 廣田千恵子 | 愛知県 |
佳作23 | 母の岸紙フーセンをついている | 柳圭 | 愛知県 |
佳作22 | 向こう岸へ行ってもウロコはつけておく | 渡辺花子 | 滋賀県 |
佳作21 | この岸を通って行きましたゴジラ | 松木 秀 | 北海道 |
佳作20 | 岸で焼く着物一式おむつ一束 | 重森恒雄 | 滋賀県 |
佳作19 | みずぎわの冷たいほうに立っている | ながた まみ | 愛知県 |
佳作18 | フライパンのふちから落ちる向う岸 | 野口三代子 | 愛媛県 |
佳作17 | 岸になるまでを話してくれますか | 坂井冬子 | 新潟県 |
佳作16 | ほら あれが 奴隷海岸です 鰯 | 板垣孝志 | 奈良県 |
佳作15 | わたくしの足跡だけにする岸辺 | 米山明日歌 | 静岡県 |
佳作14 | 岸までは遠く7×8の途中 | 滋野さち | 青森県 |
佳作13 | 両方が集まってくる夜の岸 | 泉 明日香 | 東京都 |
佳作12 | 一人分の岸を空けてください | 須川 柊子 | 宮城県 |
佳作11 | 線分ABの中ほどに此岸 | 笹田 しま | 神奈川県 |
佳作10 | 切岸にタコも兎も来て坐る | 山本美枝 | 岡山県 |
佳作9 | 流れ着くきれいなほうを上にして | ながた まみ | 愛知県 |
佳作8 | 向こう岸へは行かない父のバタフライ | 渡辺花子 | 滋賀県 |
佳作7 | 撫子は叔母さま水辺ものがたり | 高橋こう子 | 愛媛県 |
佳作6 | それぞれの岸が五本の指にある | 中野敦子 | 福島県 |
佳作5 | 人見知りする対岸の童歌 | 潮田春雄 | 千葉県 |
佳作4 | 取ったって怒られそうにない岸だ | 石橋芳山 | 島根県 |
佳作3 | たて横ななめどこを足しても岸になる | 吉松澄子 | 愛媛県 |
佳作2 | くすり屋の岸でギザギザみつけたよ | 木暮健一 | 北海道 |
佳作1 | 軍靴を脱がせてみれば岸である | 榊陽子 | 兵庫県 |
秀逸5 | 彼の岸へ並べるうさぎまだ足りず | 里村光子 | 青森県 |
秀逸4 | もったいなくて向こう岸までモンローウォーク | 渡辺花子 | 滋賀県 |
秀逸3 | 饅頭を山ほど積んだ向こう岸 | 木田 さらん | 兵庫県 |
秀逸2 | 前髪プッツン 海岸線を創る | 進藤一車 | 北海道 |
秀逸1 | 妹は岸辺の花を描く 白く | 城後朱美 | 福岡県 |
特選 | ライオンが捨てられている花の岸 | 小池正博 | 大阪府 |
佳作44 | 振り向けば自由の女神とぼくの岸 | ひ ら く | 青森県 |
佳作43 | 対岸に夫の布団敷いておく | 浮 千草 | 宮城県 |
佳作42 | 対岸の火は消えましたあらかしこ | 山本 毅 | 愛媛県 |
佳作41 | 表情筋鍛えて臨む崖っぷち | 熊谷 冬鼓 | 青森県 |
佳作40 | 着いた岸彼岸か此岸聞いてみる | 田崎 信 | 東京都 |
佳作39 | 土用波ふいに目隠しはずされる | 笹田 かなえ | 青森県 |
佳作38 | セシウムがもれなく岸についてくる | 松木 秀 | 北海道 |
佳作37 | 灯台の落書はもう消えている | 久場 征子 | 富山県 |
佳作36 | 圏外になった岸へと書くメール | 廣田 千恵子 | 愛知県 |
佳作35 | 岸を離れたら新婚気分だね | 遠山 あきら | 滋賀県 |
佳作34 | 夕闇が迫る岸辺で待っている | 渡邊 こあき | 青森県 |
佳作33 | 岸は今水母や空母が浮いている | 丸山 進 | 愛知県 |
佳作32 | 「ご臨終です」「ひょっとしてボクですか」 | 高瀬 霜石 | 青森県 |
佳作31 | ニッポンの岸は豆腐で出来ている | 木本 朱夏 | 和歌山県 |
佳作30 | 逃れ出て目指す岸にも花は咲く | 石澤 はる子 | 青森県 |
佳作29 | 岸の意見もたまには入れて下さいね | 天谷 由紀子 | 福井県 |
佳作28 | つり糸を垂れて放電しています | 濱山 哲也 | 青森県 |
佳作27 | 崖っぷちですかあなたも薄笑い | 斎藤 早苗 | 青森県 |
佳作26 | この世の岸に引っ掛かかってる紙オムツ | 三浦 蒼鬼 | 青森県 |
佳作25 | 妹は岸辺の花を描く 白く | 城後 朱美 | 福岡県 |
佳作24 | 岸という岸に説得されている | ひとり 静 | 奈良県 |
佳作23 | 向こう岸は歌を楽しむキリギス | 香田 龍馬 | 青森県 |
佳作22 | 叫ばれた言葉が岸に流れ着く | 山口 亜都子 | 三重県 |
佳作21 | 裏面は物の怪たちの遊ぶ岸 | 悠 とし子 | 北海道 |
佳作20 | 文庫本閉じて重なりあう両岸 | 田畑 宏 | 和歌山県 |
佳作19 | 川岸に天地無用のダンボール | 鈴木 良二 | 埼玉県 |
佳作18 | コンクリートの岸の激しいものわすれ | 井上 せい子 | 愛媛県 |
佳作17 | 同郷のよしみですから根岸まで | 高橋 こう子 | 愛媛県 |
佳作16 | 共犯のズボンが岸にひっかかる | 松田 俊彦 | 京都府 |
佳作15 | 機嫌よく送り出される向こう岸 | 渡邊 こあき | 青森県 |
佳作14 | 切り岸に置いて来たのはパンの耳 | 門田 澄江 | 愛媛県 |
佳作13 | 対岸で投げあっている生卵 | 中西 亜 | 愛媛県 |
佳作12 | 彼岸花咲いた 本日も親不孝 | 高瀬 霜石 | 青森県 |
佳作11 | 岸に着くじゃが芋の詰め放題よ | 南山 藤花 | 青森県 |
佳作10 | 流れ着くきれいなほうを上にして | ながた まみ | 愛知県 |
佳作9 | 暑中見舞いが向こう岸から今きたよ | 桑名 正雄 | 高知県 |
佳作8 | 対岸に居てシャックリが止まらない | 三浦 蒼鬼 | 青森県 |
佳作7 | 一分はきっとずれてる向こう岸 | ひとり 静 | 奈良県 |
佳作6 | 水際の辺りが痒いのです かしこ | 奈良 一艘 | 青森県 |
佳作5 | お経は全部覚えましたよ彼岸花 | 天谷 由紀子 | 福井県 |
佳作4 | 岸壁にバンドエイドを貼りに行く | 安藤 なみ | 愛知県 |
佳作3 | 流れ着く椰子の実のような核弾頭のような | 浪越 靖政 | 北海道 |
佳作2 | ポリープは良性岸辺から叫ぶ | 福力 明良 | 岡山県 |
佳作1 | 塩味がついて海岸から帰る | 遠山 あきら | 滋賀県 |
秀逸5 | ある朝岸はちいさなへびを生みました | 内田 真理子 | 京都府 |
秀逸4 | 希望という希望が岸に繋がれる | 井上 せい子 | 愛媛県 |
秀逸3 | セロリ噛む透明な波待ちながら | 須藤 しんのすけ | 青森県 |
秀逸2 | 岸壁に乗りあげている非常口 | 小野 五郎 | 青森県 |
秀逸1 | 饅頭を山ほど積んだ向こう岸 | 木田 さらん | 兵庫県 |
特選 | うつくしく並ぶ彼岸の膝がしら | 小野 善江 | 高知県 |
佳作44 | ブルースと流れ着く女の此岸 | 藤村容子 | 石川県 |
佳作43 | 約束の岸をおぼえている秋刀魚 | 宮崎かおる | 岡山県 |
佳作42 | 切り岸に置いて来たのはパンの耳 | 門田澄江 | 愛媛県 |
佳作41 | 三つ編の少女をそっと置く岸辺 | 岸和田喜世子 | 滋賀県 |
佳作40 | 対岸へ斥候に出すヌートリア | 木下草風 | 岡山県 |
佳作39 | 岸辺から少々遠い桃の位置 | 今村美根子 | 愛知県 |
佳作38 | たくさんを捨てて岸辺にたどり着く | まきこ | 青森県 |
佳作37 | 最後尾が遠い彼岸へつづく列 | 浪越 靖政 | 北海道 |
佳作36 | 共犯のズボンが岸にひっかかる | 松田俊彦 | 京都府 |
佳作35 | 笹舟が岸のあたりを離れない | 竹内歌子 | 滋賀県 |
佳作34 | あなたは岸へ 中州に春を置いたまま | 滋野さち | 青森県 |
佳作33 | 一億のいのちに岸のうすっぺら | 原田順子 | 神奈川県 |
佳作32 | 流れ着くきれいなほうを上にして | ながた まみ | 愛知県 |
佳作31 | こっちの岸でだばだばだあと生きていく | 三上玉夫 | 青森県 |
佳作30 | 土用波ふいに目隠しはずされる | 笹田かなえ | 青森県 |
佳作29 | 掌を入れて沼の殺意を確かめる | 岩淵黙人 | 青森県 |
佳作28 | この岸を辿れば銀河始発駅 | 則田椿 | 青森県 |
佳作27 | 岸壁にバンドエイドを貼りに行く | 安藤なみ | 愛知県 |
佳作26 | 接岸をしようと挑む藁のくず | 香田龍馬 | 青森県 |
佳作25 | うつくしく並ぶ彼岸の膝がしら | 小野 善江 | 高知県 |
佳作24 | ぶくぶくあぶく水際の恋はフェルマータ | 内田真理子 | 京都府 |
佳作23 | 修羅のがれ逃がれホタルの岸づたい | 藤村容子 | 石川県 |
佳作22 | 石投げる船が方向変えるまで | 久場征子 | 富山県 |
佳作21 | 一本の葦ふたたびの岸に群れ | 渡辺フミ子 | 福島県 |
佳作20 | 忘却や岸で泣いてるハーモニカ | 三浦昌子 | 宮城県 |
佳作19 | 岸辺で揉める白桃に性がない | 澤野 優美子 | 北海道 |
佳作18 | 岸を見て後ろ後ろに漕ぐ未来 | 藤田めぐみ | 東京都 |
佳作17 | 片岸のゴジラに翳す紋所 | 岩根彰子 | 京都府 |
佳作16 | 「ご臨終です」「ひょっとしてボクですか」 | 高瀬霜石 | 青森県 |
佳作15 | 岸辺の花もあなたも夢ね オフェーリア | 浮 千草 | 宮城県 |
佳作14 | 海岸線集めて月の首飾り | 吉原信子 | 岡山県 |
佳作13 | 五年以前の卆頭婆は撤去してる岸 | 松田俊彦 | 京都府 |
佳作12 | 人見知りする対岸の童歌 | 潮田春雄 | 千葉県 |
佳作11 | 震災の子が散ってゆく向こう岸 | 太田尚介 | 青森県 |
佳作10 | 母の居る岸に大きな耳つける | 桑名知華子 | 高知県 |
佳作9 | 井の中の波打ち際の絶対零度 | きさらぎ彼句吾 | 青森県 |
佳作8 | 夕焼けにくぐらせてから捌く岸 | 中西亜 | 愛媛県 |
佳作7 | びっしりと岸に張り付く半魚人 | 石橋芳山 | 島根県 |
佳作6 | 岸から戻るナルシスの痩せた影 | 谷沢けい子 | 新潟県 |
佳作5 | 文庫本閉じて重なりあう両岸 | 田畑 宏 | 和歌山県 |
佳作4 | 銀漢の岸から届く助け舟 | 近藤朋子 | 岡山県 |
佳作3 | T シャツの岸辺の底の焦げの跡 | 奈良一艘 | 青森県 |
佳作2 | 流れ着く椰子の実のような核弾頭のような | 浪越 靖政 | 北海道 |
佳作1 | 傷ついた岸空かたむけたまま走る | 近藤朋子 | 岡山県 |
秀逸5 | 対岸で投げあっている生卵 | 中西亜 | 愛媛県 |
秀逸4 | 妹は岸辺の花を描く 白く | 城後朱美 | 福岡県 |
秀逸3 | 表情筋鍛えて臨む崖っぷち | 熊谷冬鼓 | 青森県 |
秀逸2 | 鍵盤を敲いてわたる向こう岸 | 内田真理子 | 京都府 |
秀逸1 | 向こう岸へ行ってもウロコはつけておく | 渡辺花子 | 滋賀県 |
特選 | どの岸で拾われようか迷う桃 | 高橋星湖 | 青森県 |
佳作44 | いくたびも君の言葉が流れ着く | 杉山 太郎 | 神奈川県 |
佳作43 | 岸壁にバンドエイドを貼りに行く | 安藤 なみ | 愛知県 |
佳作42 | 言い訳を拒んだままで父の岸 | 平井 美智子 | 大阪府 |
佳作41 | 岸でしたたぶん最後に触れたのは | 久保田 紺 | 大阪府 |
佳作40 | 対岸で踊る骸は ぼくだろう | 佐藤 允昭 | 青森県 |
佳作39 | 鍵盤を敲いてわたる向こう岸 | 内田 真理子 | 京都府 |
佳作38 | 両方が集まってくる夜の岸 | 泉 明日香 | 東京都 |
佳作37 | 岸見えてふっと油断をしてしまう | 山之内 さち枝 | 愛媛県 |
佳作36 | 岸壁は松の廊下の先にある | 角田 古錐 | 青森県 |
佳作35 | ゆっくりとあなたの岸を這い上がる | 相田 みちる | 山形県 |
佳作34 | 対岸で投げあっている生卵 | 中西 亜 | 愛媛県 |
佳作33 | 対岸へごろりごろりと行きますか | 小野 五郎 | 青森県 |
佳作32 | 桟橋がカルテの裏にありそうだ | 三浦 敬光 | 青森県 |
佳作31 | この世の岸に引っ掛かかってる紙オムツ | 三浦 蒼鬼 | 青森県 |
佳作30 | 青汁をせっせと飲んで岸になる | 豊澤 かな江 | 青森県 |
佳作29 | 夕焼けにくぐらせてから捌く岸 | 中西 亜 | 愛媛県 |
佳作28 | 両岸に手を出す茶碗飛んでくる | 原田 順子 | 神奈川県 |
佳作27 | ニッポンの岸は豆腐で出来ている | 木本 朱夏 | 和歌山県 |
佳作26 | 好きに生きればええがなと岸濡れる | 伊藤 こうか | 東京都 |
佳作25 | 岸壁に乗りあげている非常口 | 小野 五郎 | 青森県 |
佳作24 | こんにゃくを撃ぎやさしい岸にする | 畑 佳余子 | 岡山県 |
佳作23 | 日が落ちて岸へ行くしかない二人 | 竹井 紫乙 | 大阪府 |
佳作22 | コンクリートの岸の激しいものわすれ | 井上 せい子 | 愛媛県 |
佳作21 | 一度だけ護岸になったことがある | 小野 五郎 | 青森県 |
佳作20 | 人影も矢じるしもない岸でした | 松田 俊彦 | 京都府 |
佳作19 | のらりくらりと切り取り線になる浜辺 | 笹田 かなえ | 青森県 |
佳作18 | 忘れたいことが岸から顔を出す | 久保田 紺 | 大阪府 |
佳作17 | 水たまり飛べた少年岸になる | 丸山 空木 | 長野県 |
佳作16 | 叫ばれた言葉が岸に流れ着く | 山口 亜都子 | 三重県 |
佳作15 | ここですと言えない岸もあるのです | 坂井 冬子 | 新潟県 |
佳作14 | 岸らしい岸になるまで喋らない | 瀧村 小奈生 | 愛知県 |
佳作13 | おーいおーい誰の岸にもなれなくて | 斎藤 早苗 | 青森県 |
佳作12 | もうひとつの貌が岸辺に棲んでいる | 藏内 明子 | 岡山県 |
佳作11 | 頑なに岸にあがった舟でいる | 谷口 文 | 京都府 |
佳作10 | 流れ着くきれいなほうを上にして | ながた まみ | 愛知県 |
佳作9 | 青写真わたしの岸が消されてる | ひ と は | 青森県 |
佳作8 | 水際の辺りが痒いのです かしこ | 奈良 一艘 | 青森県 |
佳作7 | テーブルの向こう岸から銀河系 | ひ ら く | 青森県 |
佳作6 | ある朝岸はちいさなへびを生みました | 内田 真理子 | 京都府 |
佳作5 | 近付けば岸はゆっくり逃げて行く | 興津 幸代 | 長野県 |
佳作4 | 着岸が出来ぬ強制収容所 | 板垣 孝志 | 奈良県 |
佳作3 | この岸を通って行きましたゴジラ | 松木 秀 | 北海道 |
佳作2 | 一人分の岸を空けてください | 須川 柊子 | 宮城県 |
佳作1 | 終電の後は男の長い岸 | 坂本 勝子 | 青森県 |
秀逸5 | 掌を入れて沼の殺意を確かめる | 岩淵 黙人 | 青森県 |
秀逸4 | 海馬の右岸に空母を侍らせよ | 板垣 孝志 | 奈良県 |
秀逸3 | リアス式海岸ですってエッチね | 飯島 章友 | 東京都 |
秀逸2 | くすり屋の岸でギザギザみつけたよ | 木暮 健一 | 北海道 |
秀逸1 | ゆっくりと岸田今日子を開けてみる | 榊 陽子 | 兵庫県 |
特選 | 気がつけば岸辺が足を咥えてる | 藤田 めぐみ | 東京都 |